隼人会ではインターンシップを4種類開催中。今回はそのうちのひとつである「【WEB開催】まきば園のスタッフへインタビュー!広報&企画体験!」に参加してくれた東京家政学院大学の堀田さんによるインタビュー記事を掲載します。
インタビューに答えるのは、武里まきば園で管理栄養士を務める田村さんです。管理栄養士×大学生のミニインタビューをぜひお読みください。
1日のスケジュールをお教えいただきたいです
9:15 朝礼(申し送りを聞き、熱の有無などお客様の状況を確認する。それを食事に反映させることもある)
9:30〜12:00 メールの確認、食品庫や冷蔵庫の確認、発注(週末は翌々週の分、火曜日は野菜や牛乳の発注など、曜日ごとに内容が分かれている)
12:00 ミールラウンド(毎日の昼食時、加えて夕食に行う場合もある)
13:00〜18:00 味見(全てのメニューかつ全ての食形態)、1ユニットごとの残菜量確認等
アンケートやミールラウンド等はどのくらいの頻度で行なっておりますでしょうか
アンケート(嗜好調査)は一年に一度行なっており、ミールラウンドは毎日昼食時に行なっています。
管理栄養士、栄養士、調理師の人数と献立を立てている人数をお教えいただきたいです。
武里まきば園では、管理栄養士1名、栄養士3名、調理師5名、パート従業員3名が働いています。献立は管理栄養士が一人で作成しています。
※隼人会では、法人内の5人の管理栄養士/栄養士が3ヶ月ごとに交代で献立を担当しています(サイクルメニュー)
行事食や誕生日食についてお教えいただきたいです。
誕生日食:何が食べたいかを数週間前にお聞きし、提供しています。レストランのようなメニュー表をご用意して、キッチンスタッフがお客様に直接お話を伺いにいきます。
行事食:キッチンのスタッフが考案するお楽しみ献立というものを月に一回行っております。季節に合わせた特別なお膳をご用意しています。
入職してからの業務内容の流れをお教えいただきたいです。
他法人で20年の経験を積んでから、隼人会に転職し、岩槻まきば園と武里まきば園の立ち上げに関わりました。厨房業務はもちろんのこと、発注、献立作成、栄養管理等を経験しました。厨房経験を積むことで、献立作成時に調理方法の偏り等に気づくことができます。
好き嫌いの対応についてお教えいただきたいです。
主菜は対応しています。例えば肉が嫌いな方は魚や卵等、別のタンパク源に変える方法があります。また、アレルギー対応もおこなっております。
喫食率を上げるための取り組みをお教えいただきたいです。
極刻み食は、液体のとろみではなく、しっとりさせるとろみをつける(これにより残食が0に!)、ミキサー粥でもむせてしまう場合はヨーグルト状にし飲み込みやすい工夫を施す、肉野菜炒めの残食が多い場合は一緒にせず肉に野菜を添えてみるなど調理方法を変える、飽きが来やすい朝食は目玉焼きにハムを添えたりと少しの工夫をする、等の内容が挙げられます。管理栄養士だけでなく、厨房職員で話し合い意見交換をして様々なアイデアを出し合っています。
仕事をされている中でのやりがいについてお教えいただきたいです。
私が仕事を始めた時は、明治や大正生まれの方が多かったのですが、最近は昭和生まれの方がほとんどとなってきました。時代が変われば、お若い時に召し上がっていた料理も変わるでしょうし、いま求められる食事も変わってきます。お客様の嗜好を考慮し、試行錯誤した上で提供したメニューを、「美味しかった」と言ってもらえた時は嬉しいですね。
まきば園の強みをお教えいただきたいです。
常にお客様と一緒にいることです。直営ならではの食のイベントがたくさんあるので、食で楽しんでもらえる自信があります。
コロナ禍で変わったことはありますでしょうか
大きな行事であるクリスマスパーティーやハワイアンまつりが少人数での開催になってしまったり、密を避けるため、食事やおやつの時間をバラバラにしたりしています。しかし、日頃のミールラウンド等は感染症対策を行いながら変わらずできておりますし、お客様やスタッフの日常は変わりませんので、コロナだから大きく変わったことというのはないように思います。
≪堀田さんからお送りいただいた感想≫
印象に残った点は、利用者の方のことをお客様と呼んでいたことです。言葉一つで距離感が大きく変わり、高齢者の方が過ごしやすくなることを実感いたしました。また、毎食ミールラウンドをし食事の様子を確認する、誕生日にはレストランのようなメニューの中から選んでいただくといった食事に関する工夫はまきば園ならではであると感じました。もし同じような内容のことを行っている施設があっても、心の込め方や笑顔の多さがまきば園と異なるのではないかと感じました。
これからは調理技術を上げるだけではなく、高齢者の方の食の好みなどの情報収集にも尽力したいです。
この度は誠にありがとうございました。
堀田さん、田村さん、ありがとうございました!