隼人会ではインターンシップを4種類開催中。今回はそのうちのひとつである「【WEB開催】まきば園のスタッフへインタビュー!広報&企画体験!」に参加してくれた東京農業大学の森田さんによるインタビュー記事を掲載します。

インタビューに答えるのは、鴻巣まきば園で管理栄養士を務める高鳥さんです。管理栄養士×大学生のミニインタビューをぜひお読みください。

 

 

1日のスケジュールを教えてください。

日によって差はありますが、だいたいは下記のとおりです。

8:30 出勤
9:00 朝礼
  野菜の下処理、調理→食材検収作業(毎日)、あれば会議やカンファレンス等
11:45 食事提供
12:00 ミールラウンド
   お客様の様子を見て、記録をつけている
14:00 発注業務、栄養ケアマネジメントとして一人ひとりの情報を打ち込む

 

栄養士、調理師の人数と献立をたてている人数を教えてください。

鴻巣まきば園では、管理栄養士3名、栄養士4名、調理師4名が働いています。献立は温泉デイを含めた5施設それぞれの栄養士が、7週のサイクルメニューを持ち回りで担当しています。食数は朝食110食、昼食230食、夕食120食で、10人ずつの各ユニットに運び、介護スタッフがお客様に配膳する形をとっています。

 

お客様の嗜好をどのように把握し、反映されていますか。

ご入居時にお客様やその家族の方々とお話をする中で、昔好きだったものやよく食べていたもの、親御さんが作ってくれていたものなどを聞くことでお客様に合った食事提供ができるようにしています。食事の調査というよりも、その方の人生を聞くようにすることでお客様のことを知ることができ、満足していただける食事にもつながると思っています。

 

行事食について教えてください。

毎月「お楽しみ献立」を行事や季節に合わせてお出ししています。旬の食材を使ったり、行事に合った食事にしたりすることで、お客様が季節を感じ、楽しい時間が作れるようにしています。最近では9/11にハワイアンまつりがあり、イベントに合わせた食事を提供しました。
また、お誕生日食も行っています。お客様の誕生日前にお客様が当日食べたいものを伺い、それを実際に作って提供しています。例えば、お寿司や天ぷら、珍しいところで言えばお子様ランチが食べたいというお客様もいらっしゃいました。一人ひとりのご要望にお応えしています。お客様はとても喜んでくださいます。

 

栄養ケアをどのようにされているか教えてください。

栄養ケアでは多職種連携が重要になります。介護職や看護師とお客様の状態について話し合い、その中で栄養士は食について、どのようにしたら食べられるかを中心に意見を出します。スタッフ全体でお客様にどのように健康サポートを行うことが最適かを考えています。月に1回は会議を開き、お客様の健康状態や気になること、改善方法について話し合う機会を設けています。

 

終末期のお客様への食事について教えてください。

お客様のご家族に何か食べさせてあげたいものやしてあげたいことを聞くようにしています。あるご家族は焼肉が好きだったから最後に食べさせてあげたいとおっしゃっていました。焼肉は食べることはできませんが、横で焼肉を焼いて香りを楽しんでもらったり、焼肉のたれを舌に付けて味を感じてもらったりするなど様々な工夫をして、なるべくお客様やそのご家族の希望を実現できるようにしています。
また、アイスやプリンなどは口で溶けて食べやすいため、必ず常備するようにしています。

 

仕事をされている中でのやりがいについて教えてください。

働く中で、はじめは調理、そこから栄養ケアや発注業務というようにできることが増えていきました。14年勤めていると自分が理解している仕事内容も増え、幅広い視点で物事を見ることができるようになってきます。例えば課題があった時にそれだけを取り上げて考えるのではなく、その周りに繋がっている仕事にも目を向けて、広い視野で物事を考えられるようになりました。

仕事内容のすべてがつながり、お客様にその経験をストレートに還元できているという実感が持てるようになりました。自分のやっている仕事がお客様に届き、お客様が食べること、健康でいられることにつながっていることを実感できることがやりがいだと感じています。

 

コロナ禍で何か変わったことはありますか。

ほとんど変わりなくできるようにしています。ユニットでスタッフも一緒に食事を食べるというユニットランチはなくなりましたがそれ以外はあまり変わらず行っています。「ユニットクッキング」という各ユニットで、餃子を包んで焼いて食べる等、お客様と一緒にキッチンスタッフが調理をするというイベントも定期的に行っています。ユニットクッキングでは、お客様と会話をする機会になったり、お客様自身の身体機能の向上につながったりして、楽しみながら皆さん行ってくれています。

 

まきば園の特徴について教えてください。

何事も実現できる環境という点が特徴です。誕生日食ではお子様ランチが食べたいお客様に、本当のお子様ランチのようにクリームソーダが提供できるよう、いろいろと考え工夫して提供することができました。非常に喜んでいただき、また、そこから喫食率が上がるという奇跡のようなことが起きました。スタッフのアイデアを出し合い、実現し、お客様を幸せにすることができる環境だと思います。
また、研修が多く、他の法人の管理栄養士さんとの横のつながりも増やすことができました。研修では、嚥下や薬についても学ぶことができ、様々な経験になると思います。

 

働く中で心がけていることを教えてください。

お客様とご家族が幸せになってもらうことを第一に考え、ずるはしないということです。他人が見てないだろうと思うような細かいところや面倒くさいところを真剣に取り組むことが大切だと思います。お客様の幸せを常に考えて行動するようにしています。

 

≪森田さんからお送りいただいた感想≫

スタッフの方とお話をさせていただき、お客様の幸せや健康を常に考えながらお仕事をされていることが非常に強く伝わってきました。お客様一人ひとりと向き合いながら食事について考えていて、お話を伺う中で、スタッフとお客様がまるで家族のような温かい関係だと感じました。

また、施設内をカメラで見せていただき、お客様やスタッフの笑顔が印象的でした。楽しみながら仕事をされることで、施設全体が明るい雰囲気になり、それがお客様の過ごしやすい環境づくりにつながっていることを強く感じました。貴重なお時間をありがとうございました。

 

 

森田さん、高鳥さん、ありがとうございました!

 

 

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